参加者の中で唯一の国際法学者であった荒島教授は、パネリストとして、Session 1: Large-Scale Disasters and Countermeasures(セッション1:大規模災害および対応、座長:阪本真由美・兵庫県立大学減災復興政策研究科教授)に、登壇し、Issues in Trans-boundary Disaster Governance from the Perspective of International Law(国際法の観点からみる越境災害ガバナンスにおける問題)と題する発表を行いました。発表は、災害の被害を少なくするためにあらかじめ備えておく減災の取り組みには、火山学者を含めた学際的共同研究のような、さまざまな学問分野の知見が必要であるという観点に基づかれていました。2010年のアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山噴火に際して大きな経済的・社会的被害が出たことを教訓に、ヨーロッパではその後越境火山災害に関して政府機関および民間機関が有する科学的データを共有することで、変わりゆく状況に応じて科学に基づく意思決定を行えるような法規定やガイドラインが整えられてきたという実例を報告し、活発な質疑応答が行われました。