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Chinese Course中国語コース

中国語コース1年生が孫文記念館(移情閣)を見学しました。

2024.07.09

 2024年7月6日(土)、中国語コースの1年生が、入門ゼミナールにおける学外研修の一環として、神戸市舞子公園内の孫文記念館(移情閣)を見学しました。中国近代を代表する革命家であり、政治家・思想家でもある孫文を顕彰する日本唯一の施設であるこの記念館は、神戸華僑であり孫文の支援者でもあった実業家・呉錦堂の別荘であり、最初期のコンクリートブロック造建築でもあります。

 学生はまず一階ホールに集合し、孫文の生涯や革命運動の展開、華僑や日本人支援者のかかわり、そして移情閣を含む建物が孫文記念館として生まれ変わるまでを紹介する動画を視聴しました。動画の視聴後、公益財団法人孫中山記念会主任研究員であられる蒋海波氏のご案内で、博物館資料室の展示を見学しました。移情閣は八角三層の構造を有する楼閣であり、天井をぐるりと覆う形で孫文や移情閣にかかわった人々の手になる扁額がかけられていました。また、ホール部分の一階天井には黄龍が、二階天井には鳳凰の意匠が装飾されており、中国文化を感じられます。また、国内三例目に復元された金唐紙の壁紙や、「神戸ローズ」タイルで彩られた暖炉の美しさにも学生は目を引かれていました。

 二階展示室では、移情閣の変遷や呉錦堂の生涯に関する豊富な資料とともに、「天下為公」「革命」といった貴重な孫文自筆の書を拝見できました。

 今回初めて記念館を訪れ、孫文と日本・神戸とのつながりや華僑とのかかわりについて知り、驚いた学生も多かったようです。また、移情閣の優れた建築や装飾に感動したという意見も多くみられました。学生からは、「孫文は中国の革命家であることは知っていましたが、それには当時の日本の著名な人たちが関わっているのには驚きました。日本国民に残した最後のメッセージである「西洋の覇道か、東洋の王道か」という言葉は興味深かったです」、「孫文記念館が私の地元である神戸にあること、また孫文が神戸にゆかりのある人だということを改めて知ることができました。建物の外見は西洋の作りで中は鳳凰の模様など中国文化が取り入れられていたり、廊下や階段によって色や形が異なったりしていてとても綺麗でした」、「記念館の周囲に広がる景色の美しさには圧倒されました。建物自体も壮麗で、その中に展示されている孫文の生涯や業績に関する展示物は非常に興味深く、歴史の深さを感じさせるものでした。記念館の窓から眺める風景は四季折々の美しさがあり、特に晴れた日の青空と緑豊かな庭園が一体となった景色は絶景でした」といった感想が寄せられ、また、見学後自ら孫文記念館について調べ、学習した内容をさらに深めた学生もいました。

 今回、孫文の足跡を通じて、日本や神戸と中国・世界とのかかわりを学習し、新たな知見を得る貴重な機会を頂戴しました孫文記念館関係者の皆様、並びに蒋海波氏に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

神戸で中国語を学ぶ:神戸学院大学 グローバル・コミュニケーション学部