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     ―世界中の“ありがとう”が飛び交う場所で―

【万博で働く私の気づきと成長の記録 】
 ―世界中の“ありがとう”が飛び交う場所で―

2025.06.20

1.世界中の国が集まる場所で働くということ 

万博に行ったことはなかったけれど、世界中の国や企業が1つの場所に集まり、それぞれの魅力を発信する場所だということは知っていました。そんな特別な場所で働けると決まったときは、本当に心の底から嬉しかったのと同時にワクワクしていたのを覚えています。全国からだけでなく、世界中から人が集まる場所で様々な人とコミュニケーションが取れる。自分の言葉で伝えることができる。そんな喜びを、日々の業務の中で少しずつ実感しています。 

2.パビリオンでの業務 

飯田グループホールディングス×大阪公立大学のパビリオンで、私はアテンダント業務を担当しています。プロローグ映像のご案内の際に手話を使って紹介したり、体験ブースのご案内をしたり、英語を使って来場者の方とコミュニケーションを取ったりと、日々さまざまな対応を行っています。 

この仕事を通して感じることは、チームの雰囲気の良さです。年齢の違いに関係なく、分からないことや疑問に思っていることはすぐに共有し合い、全員で話し合いながら前向きに業務に取り組んでいます。1人1人が持っている知識や経験を活かしてチーム間で共有をしているので日々学ぶことだらけです。私たちのチームが掲げているモットーは「すべてのお客様に感動を与えること」。その思いがあるからこそ、みんなが生き生きと、良い表情で働いていると感じます。 

マナー研修では、学校では学べなかった「所作」や「言葉遣い」「姿勢」「表情」などを丁寧に教えていただき、本当に感謝しています。プロローグの際に行う手話も、実際に手話の先生に教えていただきました。貴重な経験のおかげで実際、プロローグで手話を使った際に、耳の聞こえにくい方から「ありがとう」と手話で返していただけたり、「素晴らしかったよ」とお褒めの言葉をいただけたりしました。また、海外から来られたお客様には、パビリオンの内容をなるべく分かりやすく伝えたり、体験スペースをご案内したり、小さなお子様には退屈しないようにジオラマへ誘導するなど、目の前のお客様に合った“ちょっとした気づき”を大切にしています。 

万博
飯田グループホールディングス×大阪公立大学パビリオン
飯田グループホールディングス×大阪公立大学パビリオン
業務中の高島さん
業務中の高島さん
業務中の高島さん
パビリオン

3.異文化との出会い 文化との出会い

ある日、休憩中にアラブ首長国連邦のパビリオンを訪れたとき、印象に残ったのはスタッフの方々の表情でした。 

言葉にしなくても、「この国や文化が心から好きなのだろうな」と伝わってくるような、あたたかくて、誇りを持っている表情でした。案内をしてくれたスタッフの方が「アラブでは、会議の前には必ずアラビックコーヒーやティー、デーツを囲んでみんなでまずはリラックスをする」と教えてくれました。それはただの休憩時間ではなく、お互いを尊重し合い、心を通わせる“おもてなしの儀式”のようなものだそうです。日本のおもてなしとはまた少し違って、アラブのおもてなしは「心を開いて、くつろいでほしい」という気持ちがベースにあるように私は感じました。 

そして、何より忘れられないのが、ガラス張りの建築の中に天井までに伸びるナツメヤシの木です。まるで自然と一体になったような空間で、静かにで落ち着いた時間が流れていました。「またここに帰ってきたくなる」そう思わせてくれる空間にアラブの“おもてなしの本質”を感じた瞬間でした。 

4.働きながら気づいたこと

業務を通して1番大切だと思うことは、‟気づく”ことだと思います。お客様がどこを見ているのか、今何を感じているのか、ちょっとした表情や動きから察して、先に行動できるように毎日意識しています。 

例えば、海外からのお客様には英語でなるべくわかりやすく説明をしたり、体験スペースをお勧めしたり、小さなお子様をお連れのお客様には、お子様が退屈をしないようにジオラマの中に隠れているミャクミャクを紹介したりしています。このように1人1人に合ったご案内を自分から気づいて工夫して接することによって「来てよかった」と思っていただけたら本当に嬉しいですし、「すごい!そうなんだ」と驚いて笑顔になっている姿を見ると、私まで幸せな気持ちになります。 

そして、プロローグエリアで手話を使ってお客様の前でご案内をするのですが、ある日耳の不自由な方から手話で「ありがとう」と伝えていただいて拍手を表す手話をしてくださいました。表情もよかったとお褒めの言葉をいただいて、自分の行動や振る舞いがちゃんと誰かに届いていることが実感できた瞬間でした。このパビリオンで業務をしている中で、自分自身が楽しんで働くことが何より1番大切なことだと思います。その楽しさが自然とお客様にも伝わって、来て良かったと思ってもらえるような接客をこれからも目指していきます。 

Aチームの写真

5.結び

大阪・関西万博という大きな舞台で、世界中からのお客様をお迎えするという経験は、日々新しい発見と学びの連続です。想像以上に多くの国の方々と出会い、それぞれの文化や価値観に触れることで、自分の視野もぐんと広がりだしています。 

このパビリオンで働くことができて、本当に幸せに思います。毎日一緒に働くチームの皆さんはもちろん、私たちを導いてくださるディレクターの方々にも、心から感謝しています。ディレクターの皆さんは、全員がこのパビリオンをより良くしたい、成功させたいという思いを持っていて、その熱意は表情や言動からいつも伝わってきます。そんな姿を間近で見ていて、私もいつかあんなふうに周りに影響を与えられる人間になりたいと強く思いました。万博は10月までまだまだ続きますが、最後まで悔いのないように、1日を大切に自分の仕事を楽しみながら過ごしていきたいです。こんな素敵な場所に出会えたこと、本当に感謝しかありません。 

プロローグ練習の様子

英語コース 4年 髙島 那優さん