16・17世紀のイギリス文学・文化を研究しています。文学研究と聞くと、文豪が紡ぎ上げた言葉の美しさにひたすら思いを馳せるといったイメージが付きまとい、コミュニケーションとは無縁に思われるかもしれませんが、意外とそうではありません。全ての文学作品には、それらが執筆された時代や地域特有の歴史的・文化的背景があり、言葉ひとつひとつの意味生成に作用しています。例えば、シェイクスピア劇には「イギリス」を表す形容詞として English と British という二種類の単語が出てきますが、そこにはどんな違いがあって、その違いはどういう事情から生まれたのでしょうか？文学作品の〈解釈〉には、こうした問題を徹底的に追及する作業が必要で、それは自分たちと異なる社会が持つ歴史・文化を理解することにつながります。つまり、外国の文学を学ぶことにより、私たちは異文化コミュニケーションに関するスキルを磨くことができるのです。
英米文学に触れ、英語に込められた歴史・文化の奥深さを一緒に味わいましょう！